ヘラクレスは、ギリシャ神話に登場する半身半人の英雄です。古代オリンピックの創設神話の主人公として語られています。神々から極めて困難な課題を投げかけられ、多くの苦難を乗り越え解決したという神話が数多く存在していることから、七難八苦にまみれながらも道を切り拓いていくその姿を「ヘラクレスの選択」といって讃えることがあります。
これは長きにわたり困難な分野の１つとされてきた日本の林業に吹く木質バイオマスエネルギーという風を武器に、七難八苦を乗り越えながら進む人々の物語です。
日本は、有史以来森と共に文化を育んできた国です。
火を作るのにも、家を建てるのにも、
橋や都市を作るにも木材が必要でした。
「木質バイオマス＝木となる植物生態系」は
全てにおいて必要不可欠であり唯一無二の存在でした。
世界に先駆けて植林文化が育まれたのは必然です。
森の再生は未来を作ることそのものでした。
産業革命以後、急激に発展する世界において、
日本も化石燃料へとシフトし新しい未来創造へ
歩みを進めます。
急激な成長を日々感じながら汗をかく人々の熱量は、
湧き上がり社会を高揚に包んだことでしょう。
一方、木質バイオマスへの依存度は劇的に減少し、
同時に「エネルギー獲得の闘い」という
日本経済史の新しい幕が上がりました。
そして今、私たちは新しい未来を創造すべき
場所に立っています。
技術の発展と地球環境の大きな変化を受け、
今再び「木質バイオマス」に光が当たり始めています。
新しい可能性に汗をかく人々がいます。
未来を描き、行動する人たちがいます。
彼らは今何をみているのか。
なぜその道を歩んでいくのか。
木質バイオマスが描く未来の可能性と、
リアルな言葉にせまります。
